校友会鍼灸室勉強会 平成26年10月4日(土)
◆ 講座 @
『擦過鍼の威力と可能性』
吉村 春生 先生
10月 4日(土) 16:00〜19:00
11月15日(土) 16:00〜17:00(フォローアップ&復習)
10月4日(土)講座風景
講座概要
「なぜ、認知症患者に小児鍼を使うのか!?」
認知症患者は増加の一途を辿っている。
入院施設の増加が見込めない昨今にあって、在宅医療は今まで以上に重要になってきている。
そして、認知症患者も例外ではない。
在宅医療とは言え、医師・看護師・その他リハビリ系の医療従事者に彼らが満足に診てもらえているかは疑問である。
仮にそうであっても、認知症から発生する周辺症状により医療者や介護者の負担はとても大きい。
ここで鍼灸師の出番である。
現在、出張・往診施術で施設や在宅の患者を診ている鍼灸師は増えているが、高齢者に対しては運動器疾患への対応が主であると思われる。
そこで、認知症患者への擦過鍼という新しいツールを加えてはどうだろう。
確かに、記憶障害などの主症状を改善することは困難であるが、攻撃性やうつ症状といった周辺症状に、擦過鍼は大変有効である。
これは、本人の気分や行動力の向上以外に家族や介護者の負担減にも繋がるという利点もある。
実際に施術直後から笑顔が増えたり、行動的になったり、また、継続して施術を受けている方々は、週1回のその日を楽しみに生きがいにしているという。
皮膚からの刺激は、脳の血流を改善させたり、ドーパミンの分泌を向上させたりとする研究結果もある。
さらに、誰でも簡単・安全にできるし、再現性もあり、比較的導入しやすい施術方法と言える。
11月15日(土)講座風景<フォローアップ講習>
3時間にわたる濃密な講義・実技指導を行ってくれた 吉村春生先生、
実技において受講生をサポートして下さった 佐竹裕行先生 森田洋次先生 に厚くお礼申し上げます。